【南足柄市】日大危機管理学シンポ「富士山大噴火に備える」/加藤修平市長が母校でパネリスト務める

 --延暦19(800)年、貞観6(864)年、宝永4(1707)年など古代から幾度となく噴火を繰り返し、歴史書『日本三代実録』や『日本紀略』、回想録『更級日記』などに記される霊峰・富士山の「大噴火に備える」をテーマにした「危機管理学シンポジウム」がこのほど、東京都世田谷区の日本大学三軒茶屋キャンパスで開かれた。主催は、日本大学危機管理学部危機管理学研究所。

降り砂の処理について広域連携の必要性を訴える加藤修平市長

 310年前の宝永の噴火では、降り砂(スコリア)が64センチ積もり(国土交通省刊『富士山宝永噴火と土砂災害より』)、川床が上がり明治初期まで人々を苦しめた酒匂川の氾濫など富士山噴火の危機を知る南足柄市の加藤修平市長が、母校のシンポジウムでパネリストの一人として参加。ほかに日本大学文理学部の鵜川元雄教授、日本大学生物資源科学部の笹田勝寛准教授、(一財)砂防・地すべり技術センターの南哲行理事長がパネリストとなり、日本大学危機管理学部の木下誠也教授が司会を務めた。

「富士山大噴火に備える」をテーマにした危機管理学シンポジウム

 加藤市長は、富士山と南足柄市を流れる酒匂川の位置関係を表す衛星写真をもとに、噴火に伴う降り砂が酒匂川の流域面積582平方キロから南足柄市の大口一カ所に集まり、足柄平野に流れる、と指摘した後、交通網の確保や降り砂の処理(道路、加重で倒壊の恐れのある住宅、工場・公共施設など)について県など広域連携の必要性を訴えた。
 また、宝永噴火の降り砂は、偏西風に乗って江戸、銚子にまで達し、三軒茶屋で6センチ積もった。15センチ以上のエリアには、東名高速や国道1号など日本の動脈が集中するとし、主要幹線道の確保は、国家プロジェクトとして取り組む必要がある、と提言した。
 内閣府(2012年)によると、東京都全域に1センチの降灰があった場合の幹線道路清掃は、2,739km(総延長)÷0.36km(1h当り除灰可能距離)/h÷85台(保有清掃車)=90時間=約4日間-と試算している。
 さらに、正徳元(1711)年の酒匂川・大口堤の決壊による2次災害では、6カ村414世帯、2600人が標高80メートルの怒田山に逃げ、約20年間の避難生活を余儀なくされた。大口堤は15年間修復できず、その後もしばしば決壊したことなどを挙げ、国・県による足柄平野(約9500世帯、26500人)における「酒匂川洪水災害推定図」策定を求めた。
(伊豆さがみ情報ネット)

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