雪化粧をした霊峰・富士山と箱根連山を背景に3万5千本の白梅が咲く小田原・曽我梅林に時代絵巻を繰り広げる流鏑馬(やぶさめ)が11日、原会場に設けられた約240メートルの特設馬場で行われた。主催は、(一社)小田原市観光協会(石田武会長)。
日本三大仇討ちのひとつに数えられる曾我兄弟ゆかりの地として知られる曽我の里には、勇壮な流鏑馬を一目見ようと多くの人が詰めかけた。曽我梅林のシンボル・雪化粧した富士山は時折、顔を見せ”世界遺産“を背景に”時代絵巻“を繰り広げた。
奉行の打つ《寄せ太鼓》を合図に、射手、諸役一同が神前に揃い、鏑矢(かぶやら)奉献、願文奏上などの神事、天長地久の式を執り行った後、武田流の装束に身を包んだ射手が馬を全力で走らせながら、腰の鏑矢を抜いて弓につがえ、一の的から二の的、三の的へと次々に矢を射り、梅の香ただよう早春の馬場を駆け抜けた。会場に“カーン”と云う檜木を網代に編んだ的を射る音が響くと、観客から“ウォーッ”と大きな歓声が上がった。
また、土器(かわらけ)を2枚合わせて、中に五色に切紙を入れた小的を射る競射では、見事命中すると、土器が割れて色とりどりの切紙が宙に舞った。
(一社)小田原市観光協会のHPは、http://www.odawara-kankou.com
(伊豆さがみ情報ネット)