多種多様な魚介類の宝庫で、古くから定置網漁業が行われてきた相模湾の環境などを考えるシンポジウム「相模湾の環境保全と水産振興~開放型湾における里海の創生と相模湾漁業の持続について」が10月20日午前9時30分から、小田原市荻窪の生涯学習センターけやきで開かれる。水産海洋学会、相模湾水産振興事業団、小田原市が共催するもので、参加自由。
同シンポは、「里海」の概念を学び、相模湾水産振興事業団が行ってきた「環境保全と水産振興」に関連する活動、魚介類の放流と効果、下水処理水の漁場環境への影響などをテーマに、開放型の相模湾における「里海」のあり方などを議論する。また、有識者による基調講演や漁業関係者からの意見発表などを通じて、相模湾の環境や水産業の未来を考える。
講演者などは次の通り。敬称略。
座長:鎌谷明善(東京水産大名誉教授)・杉浦暁裕(神奈川県水技セ)。
《基調講演》
「里海概念の提唱とその展開」柳哲雄(九大名誉教授、EMECSセンター)。
《話題》
1:相模湾水産振興事業団が取り組んできた里海に関わる事業について」武井正・川崎秀一(相模湾水産振興事業団)。座長:一色竜也・村上哲士(神奈川県水技セ 相模湾試)。
2:神奈川県における栽培漁業と里海について。
①「(公財)神奈川県栽培漁業協会が取り組んできた放流事業」鈴木秀雄(県栽培漁業協会)。
②「東京湾・相模湾における市民との環境再生の取り組み」工藤孝浩(神奈川県水技セ)。
3:「下水処理水の海域放流影響調査の推移と今後の取り組み」大橋幸雄(流域下水道整備事務所)。
《総合討論》
座長:松山優治(東京海洋大名誉教授)。
1:現場からの意見=①山崎哲也(二宮定置網漁業)②本田正実(小田原市漁協)③小林伸光(同)。
2:討論。
問い合わせは、相模湾水産振興事業団(0465-22-5989)、小田原市水産海浜課(0465-22-9227)。