【伊東市】伊豆楽、華麗なるデビュー公演~伊豆のODORIKOフェスティバル

 3月10日、伊東観光会館大ホールにて、「伊豆のODORIKOフェスティバル・プレビュー公演」(主催:特定NPO法人ACT.JT静岡支部)が開催された。
 伊豆楽は、静岡県文化プログラム推進委員会も共催し、2020年東京五輪パラリンピック大会並行の「文化プログラム」の一環である。今回は、「芸能で伊豆をひとつに」
というスローガンのもと、伊豆の各地に伝わる六つの伝統芸能がコンパクトな形で舞台上で披露された。伝統芸能の中には、住民の人から人への伝承として行われ、五穀
豊穣や大漁帰港の祝いや願いを込めての送迎や奉納の意味合いが強く、無形の文化財ともいえる。今回披露された舞や踊りの中では、いったん伝統の灯が休止されもう一
度住民の手で復活されたというものもある。また、休止が伝えられていないものでも、人口減少地域などではその存続努力は並々ならぬものと想像される。

 華麗な踊りと華やかな衣装で観客の目を楽しませたのは「伊東大田楽」(伊東市)、白装束の歌と隊列の舞が幻想的な「湯川鹿島踊」(伊東市湯川区)、かわいらしい赤
い子ザルに扮した子供たちの熱演に応援の声が飛んだ「出崎神社猿っ子踊り」(西伊豆町宇久須地区)、奉納の力強い舞を小学生が演じた「伊那下神社式三番叟(さんば
そう)」(松崎町/伊那下神社)、伝統的な獅子舞と神楽の「葛見神社神楽」(伊東市/伊東明神会)、そしてパントマイムの要素でストーリーのある舞の“手まり”の
演目で楽しませた「稲取馬鹿ばやし」(東伊豆町稲取田町)の六つの伝統芸能であった。
 注目は、「獅子舞の特別共演」で、葛見神社神楽の伝統獅子舞(二人舞)と、大田楽の一人獅子舞の二頭、この三頭の獅子四名の競演は、この伊豆楽創立ならではの試
み。異なる芸能を上手く組み合わせて踊り新しい形を披露するのに成功した。グランフィナーレでは全出演者がステージに飛び出し、観客席まで巻き込んで華々しい幕と
なった。

 また、総合司会のセイン・カミュさんのスマートな説明、女子高校生二名(伊東市少年少女合唱団)の司会アシスタントも雰囲気をやわらげ、主要な演者にインタ
ビューによって各々の芸能の歴史や研鑽努力について補足し、観客の理解を深めるのに奏功した。各地域で守られている芸能が凝縮版であっても一箇所でまとめて観るこ
とが出来る貴重なイベントで、今後の公演継続が楽しみである。
(伊豆さがみ情報ネット)

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